【重度訪問介護 ブログ】言葉のチューニング
2025/12/17
No.23 言葉のチューニング ☜動画はこちら!
長年の友人である金子氏の協力のもと、研修動画を作成させていただきました。
研修動画といっても、ケアのヒントになるかもしれないあくまでも「きっかけ」になれば幸いです。
この「言葉のチューニング」で思いあたる体験談を振り返ってみたいと思います。
まずは、失敗談として。
まだ、重度訪問介護をはじめたばかりの頃の出来事です。
はじめて、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の方と出会った時にやってしまったことです。
この方は、気管切開をして呼吸器を装着しようか、どうしようか。と悩んでいた時期でした。
「呼吸器つけたら楽になるのかな?」
この質問。当時、何も深く考えることもなく、相手がどんな気持ちになるのかを想像することもなくただ答えてしまいました。
「楽になるみたいですよ。呼吸器つけると吸引もしやすくなるって聞きましたよ。」
この「呼吸器をつけたら楽になるのか?」という問いは、決して呼吸のことだけを聞いているものではなかったのです。ALSは進行性の難病です。進行の速度、進行具合は個々人によって全く違います。
仮に呼吸器をつけて、呼吸が楽になったとしても、症状が進行し、目が開かなくなってしまったらどうだろうか?
身体の痛みが強くなってしまったらどうだろうか?家族への負担はかからないだろうか?経済的な負担は増さないだろうか?
決して死にたいわけではない。けれど生きることも辛い。でも命ある限り生きていたいのだ。
もし、今の私が答えるとするならば何て答えるだろうか。
少なくとも、生きることを選択されたなら、今度こそ、そばから離れないで支援を続けられるようにしたいと思う。そのための、事業所なのだ。
生きようとする意志は、何よりも勝り尊いものだと思います。
日々、闘病されている方々と言葉を交わす際には、責任を持てる言葉を遣うことを心がけています。
だから、安易に「できます」「やります」とは言わないようにしています。
消極的かもしれませんし逃げてるだけなのかもしれません。
今のわたしにできることは経験してきたことや感じてきたことに精一杯の気持ちを言葉に込めて、丁寧にそして嘘を言わないようにしています。
言霊があるかはわかりませんが、込められるだけの気持ちと想いは、きっといつかは伝わるものだと思っています。